一般的なつわりでは健康保険扱いで入院できないのですが、重症妊娠悪阻は健康保険扱いとなります。
私は以前、妊娠中に重症妊娠悪阻で入院しました。
入院した経験の中で、お金の面で妊娠中にやっておけばよかったな~と思うことがあったので、記事にまとめました。
- 妊娠が判明した妊婦さん
- つわりが不安な妊婦さん
Contents
重症妊娠悪阻で入院してかかった費用
私はつわり症状が強く、今回の妊娠中は約2週間入院することになりました。
2週間分合わせて、入院費は約11万円へ膨らみました。(入院食など食事代込み)
高額療養費制度の「健康保険限度額適用認定証」の手続き方法を知らなかった
高齢の方など病院にかかる頻度が多い人が利用している印象の制度ですが、実は、妊娠・出産に関しても利用できる制度です。
私は医療職に就いた経験がありながら、実際に自分が利用するまで名前しか知りませんでした。
高額療養費制度という名前は聞いたことがあっても、自分で申請手続きしたりしないとこういうのって実際のところはわからないものですね(;^ω^)
退院前に「高額療養費制度の健康保険限度額適用認定証」について病院からチラシを渡され、ようやく制度について内容を把握しました。
退職してからすぐつわりで入院だったので、健康保険の切り替え時期。
夫の会社の健康保険に入りましたが、夫も転職したばかりで保険組合の連絡先がよく分からないままでした。
さらに、つわり症状がひどかったため、入院中に限度額適用認定証の手続きを終わらせるほどの元気がなく私は「事後申請」になりました。
事後申請よりも、入院中に限度額適用認定証の手続きしておくほうが、家計にも精神的にも優しかったなーというのが私の感想です…( ;∀;)
高額療養費制度とは
医療費の家計負担が重くならないよう、医療機関や薬局の窓口で支払う医療費が1か月(歴月:1日から末日まで)で上限額を超えた場合、その超えた額を支給する「高額療養費制度」(こうがくりょうようひせいど)があります。
上限額は、年齢や所得に応じて定められており、
いくつかの条件を満たすことにより、負担を更に軽減するしくみも設けられています。全ての方が安心して医療を受けられる社会を維持するために、高齢者と若者の間での世代間公平が図られるよう、負担能力に応じたご負担をいただく必要があります。
カンタンに言うと、1人の人が同じ医療機関に支払った1カ月の医療費が、一定の自己負担限度額を超えたとき、超えた分が健康保険から払い戻されるという仕組みですね。
入院が長引きそうだったり、検査等で入院費が高額になりそうだと分かったら、入院中に健康保険組合に連絡してこの限度額認定証をもらっておくと良いでしょう。
会計の際に自分の持ち出し分の負担を減らすことができます。
もしも入院中に限度額認定証の手続きができなかった場合は、事後申請として退院後に健康保険組合へ申請手続きをすることになります。
妊娠・出産時に高額療養費制度の対象となる人
妊娠・出産の際に対象となる人は、次のような処置をして高額な医療費を払うことになった人です。
- 帝王切開をした人
- 吸引分娩になった人
- 鉗子分娩になった人
- 重症妊娠悪阻の診断を受け、入院した人
※自然分娩でトラブルなく出産した場合は高額療養費の対象にはなりません。
そのほか、当時私と同室の切迫早産で入院していた妊婦さんも対象になっていたようです。
高額療養費制度で戻ってくる金額はいくらになるのか
対象となる費用は限られている。会計した料金すべてが対象ではないので注意。
申請しても対象となる費用は、実は3割負担分の医療費と限られています。
例えば入院食の食事代や個室代金など、直接診療に関わりがない費用はすべて対象の金額から除かれてしまうので、利用の際には注意が必要です。
高額療養費制度の対象とならない費用
- 正常分娩時の出産費用
- 入院食中の病院の食事代
- 個室や少人数部屋の差額ベッド代
- 入院中の日用品代等
- 健康保険適用外の診療費用(自由診療等)
- 先進医療の費用
戻ってくるお金は所得区分がカギ
所得区分によって自己負担限度額が決まっており、この自己負担限度額を超えた分が戻ってくることになります。
平成27年1月診療分から | ||
所得区分 | 自己負担限度額 | 多数該当※2 |
①区分ア | 252,600円+(総医療費※1-842,000円)×1% | 140,100円 |
(標準報酬月額83万円以上の方) | ||
(報酬月額81万円以上の方) | ||
②区分イ | 167,400円+(総医療費※1-558,000円)×1% | 93,000円 |
(標準報酬月額53万円~79万円の方) | ||
(報酬月額51万5千円以上~81万円未満の方) | ||
③区分ウ | 80,100円+(総医療費※1-267,000円)×1% | 44,400円 |
(標準報酬月額28万円~50万円の方) | ||
(報酬月額27万円以上~51万5千円未満の方) | ||
④区分エ | 57,600円 | 44,400円 |
(標準報酬月額26万円以下の方) | ||
(報酬月額27万円未満の方) | ||
⑤区分オ(低所得者) | 35,400円 | 24,600円 |
(被保険者が市区町村民税の非課税者等) |
※1総医療費とは保険適用される診察費用の総額(10割)です。
※2診療を受けた月以前の1年間に、3ヵ月以上の高額療養費の支給を受けた(限度額適用認定証を使用し、自己負担限度額を負担した場合も含む)場合には、4ヵ月目から「多数該当」となり、自己負担限度額がさらに軽減されます。
注)「区分ア」または「区分イ」に該当する場合、市区町村民税が非課税であっても、標準報酬月額での「区分ア」または「区分イ」の該当となります。
協会けんぽホームページより参照
高額療養費制度の申請方法
まずはご自分が加入している健康保険組合に申請方法を確認しましょう。
健康保険組合や共済組合によっては、申請手続き不要なところもあるようです。
手続きが必要な場合は、手続きの書類が送られてくるので、記入し健康保険保険組合に返送します。
健康保険組合(保険者)が申請内容について確認・審査等を行った後、指定した口座に高額療養費が振り込まれます。
高額療養費が振り込まれるまでは、一般的に3ヵ月くらいかかるようで、私も3か月ほど待つように担当の方から言われました。
制度利用時は申請を早めにしておくのがおすすめ
妊娠・出産は何かとお金がかかる時期。
お金が戻ってくるのは本当にありがたいですよね。
重症妊娠悪阻で入院となったときは、高額療養費制度の限度額適用認定証を早めに手続きしておくことがおすすめです。
入院して思ったのは、民間の医療保険にも入っておいたら良かったなーと思ったことです。
入院したことで保険料がおりたおかげで、お金がマイナスどころかプラスになったという話も聞くので(;^ω^)
妊娠前・妊娠中にいろいろと調べておくと安心かもしれませんね!